カテゴリ: 彼と私の30年


このブログを始めた時、私と彼と二人の事を、みんなに知ってもらいたくて仕方なかった。

30年余り、二人が築いてきた軌跡を、どうしても残したかった。

こんなに愛し合っているのに、こんなにも掛け替えの無い尊い間柄なのに、誰にも知られずに居るなんて、もったいないとさえ思ってた。

知られてはいけない関係だと分かってる。けど、誰かに認めてもらいたかったんだと思う。



毎月1回、と言っても都合の悪い時もあるから、平均したら年に10回。

愛し合う者同士が会う回数としては、少ないと思う。

だけど、その1回1回は当たり前じゃなくて、奇跡が重なって出来たような時間。

そして、とても短い時間。

私と彼でしか紡げない時間を刻んできた。

本当に一つ一つの思い出を重ねてきて、気付けばもう34年になる。



この頃は、そんな彼との思い出を、優しくそっと胸にしまい込んで、一人で温めるのもいいなと思い始めた。

ここまで来たんだから、二人で作った罪を抱えて、最期を迎える覚悟は出来ている。

























私が離婚した後は生活が落ち着かず、彼と会う心の余裕も無くて、時間も作れない状態が続きました。

また離婚前後に、ストレスで過食し続けた結果、30キロ近く体重が増え、まるで別人になってしまいました。

離婚後に一度だけ彼と会いましたが、その後、ぱったりと連絡が来なくなりました。

私はすぐに彼の気持ちを察しました。

結局、今まで付き合っていたのは私の外見だけで、中身は関係なかったんだな。
私なら彼が太ったからと言って、何も態度を変えたりはしない。

離婚して一番苦しい時に、私の手を離してしまう彼なんて、最低だ!!

それからの私は、彼のことを嫌いになろうと必死でした。

携帯電話から、初めて彼の連絡先を消去しました。

彼のことを忘れよう忘れようとして、結局彼のことを毎日思い出していた6年間でした。


知人からの頼まれ事で、どうしても彼に連絡を取らなくてはならなくなった時、
私は生活も安定して、奇跡的に元の体型に戻っていました。

はっきり言って、私には下心がありました。
今の私に会えば、彼の気持ちは取り戻せそうだと。

連絡先を消去していた私は、思い切って彼の職場に電話をしました。

その後、彼から連絡があり、話をする中で、それとなくフィットネスクラブのインストラクターの副業をしている話をして、今は痩せているんだとほのめかしました。

案の定、彼は食事に誘って来て、その再会からまた交際が始まり、今6年目を迎えています。

言わばこの6年は、空白の6年間を埋める期間だったように思います。

34年間の交際の中でも、この直近の6年は、一番心の通う充実した時間が流れました。

先日も空白の6年の話になった時に彼は、
「結局、俺は逃げたんだな」と、懺悔してくれました。

自分には手に負えない。
自分が関わってはいけないというふうに思ったと。

私はあの時、なんてズルい人なんだと見損なったけど、今となっては彼の立場や、二人の関係性を考えれば、仕方なかったんだと思えるようになりました。

空白の6年間は、長い私達の交際期間の中で、ピリッと辛いスパイスのような効果をもたらして、二人の絆は一層深みを増したように思います。
















久しぶりに「彼と私の30年」

昔のお話です。




32年前にお付き合いが始まってから、すぐの頃、出張がありました。


車で3時間位離れた場所で行事があり、私はいつもの通り受付で、彼は取材の仕事で訪れたと記憶しています。



思えば、同じプロジェクトで彼と仕事をしたのは、これが最初で最後のような気がします。


別々の車で移動しましたが、昼食で立ち寄った回転寿司のお店では、割りと近くの席でした。

どうしても、彼の姿を視線で追ってしまう自分が居ました。




その日の仕事も無事終わり、皆で夕食をとった後、解散。



どのようにして彼とやり取りしたのか、

事前に会う約束をしていたのか、

今となっては、思い出せないのですが、

私は彼の部屋で、一緒にお酒を飲んでいました。


そうして、当然のようにシャワーを浴びて、

彼に抱かれました。


本当に付き合い始めで、体を重ねるのも、まだぎこちなかった気がします。


とても狭いベッドで、声を押し殺してのプレイは、エッチに没頭できなかったと記憶しています。




彼の部屋から出て、辺りを見回し、他の社員に見つからないか、ドキドキしながら、自分の部屋に戻りました。


自分の部屋に入り、

すぐに彼の部屋に電話をして、

「無事に戻ったよ」

と報告すると、





彼は  

「いい子だ」

と誉めてくれました。




え!?  私って、いい子なの?


親にもそんなに誉められた事が無かったし、自己肯定感の低い私は、

彼のこの言葉に衝撃を受けました。




これからもずっと、彼から「いい子」

と言われる存在になりたい!

そう決意した瞬間でした。






あれから30年。



この思いは変わりません。

ただ、かえってそれが彼の負担になったり、

私の気持ちの押し付けであったりして、

ギクシャクする事もありました。



いろいろ失敗して、学んで、

やっとこの頃は、

「久美ちゃん、ずっと"いい子"で居てくれて、ありがとう」

と言う彼の言葉を聞きました。



私は彼のおかげで、人間的に成長させてもらっていることも、たくさんあるなぁと実感しています。


お互いを高め合うお付き合いであることが、本当に嬉しいです。


30年以上経った今でも、いつも新鮮な気持ちで会えるのは、何なのでしょう!?


会える事は、当たり前じゃない。

いつも、そう思って一回一回のデートを大切にしています。


























ふと押入れを覗いて、段ボール箱の中に入れたままのアルバムを手に取った。

一番上にあったのは、実家から幾つか選んで持って来た写真だ。

生後間もない頃から七五三、高校の入学式や独身時代など、年代がばらばら。

その中に、数枚まとめてポケットに入れてある写真があった。

私が一人暮らしをしていた頃、マンションの部屋の中で、ソファに座ってくつろいでいる写真。

そう、、、彼との思い出の部屋。

まるで新婚生活のような、蜜月を過ごした頃の写真だ。

「あぁ、これ、あったんだ!」

結婚する前に、捨てたとばかり思っていた。

彼が撮ってくれた写真は(ヌード写真を除いて)、これしかないと思う。

嬉しくて泣けてきた。

そう言えば、つい先日も「あの写真、残ってたらなぁ」と思い出したばかりだった。




ちょうど30年前。

日付も覚えている。

8月17日、お盆休み。



彼が4月に転勤してしまって、

それまでは毎日、職場でも私のマンションでも会っていたのに、会えなくなって。

電話で声を聞くくらい。

彼と離れてしまって、私は鬱が急激に悪化した。

だからこの頃、彼といつ、どのくらいの頻度で会っていたか?

記憶が無い。



寂しさが募って、いつもの悪い癖で想いが爆発して、彼に当たってしまった。

「旅行に行こうって約束したくせに、
いつ連れて行ってくれるのよ。

お盆休みに、絶対連れてって!」



確か、お盆の1~2週間前だった。

急に言い出したにもかかわらず、

彼は無理して、約束を果たしてくれた。



旅行の出発前に、私のマンションの部屋で撮った写真。

ソファ、テーブル、カーテン、家具、ドア、鏡、置き物、間取り・・・。

何もかもが懐かしく、思い出が溢れてくる。

そして私の生意気そうな顔。

そう、この頃は怖いもの知らずで、彼に対しても横柄な態度をとってたな。

今じゃ、彼が離れてしまいそうで、自信がなくて、彼の顔色を伺ってるよ。




車で2時間くらいドライブして、海辺のレストランでランチした。



湖のある公園に寄った。

駐車場で数枚、

湖のほとりで白鳥と戯れてる写真も。

これが、彼の目を通して見てる、

私の姿、表情。


そう思うとますます、これらの写真がいとおしくなる。

今度、彼に会った時に、写真を撮ってもらおうかな。




公園から1時間くらい山奥へ進んで、温泉街に着いた。


写真は食事中のもの。

浴衣を着て、テーブルにはたくさんのご馳走が並んでいる。

ご機嫌な表情の私が写っている。

まだ21歳だもの。若いなぁ。



この時の私に言ってあげたい。

30年後も、彼と温泉旅行に行くよ。




この時、どんなに彼に愛されている自信があったとしても、

30年後も愛し合っているとは、想像できなかっただろう。




















A君とのお付き合いは2年ほど続いて。

でも、何度か別れたり、くっついたりを繰り返しました。



今思えばなんですが、

「お前なら、きっといい人が現れるから、早く結婚しろよ。」

と言ってみたり。



何となく、自分の想いを断ち切るように、私と別れたがっていました。



でも、しばらくすると必ずA君のほうから復縁を迫って来て。の繰り返し。


私も、勘が鈍過ぎますが、別れて1年くらい後になって、その真相が解りました。



例の飲み友達である親友が、教えてくれました。


友達の家にA君のお母さんが来て、母親と話しているのを聞いたそうです。



実はA君には婚約者が居たこと。

私のせいで、結婚式が1年も延びてしまったこと。



つまり、A君には婚約者が居るにも関わらず、私が誘惑して付き合い始めて、しかも、なかなか別れてくれなかったから、結婚式ができなかった。

ということになっているらしいです。



酷い!酷すぎる!!




でも、元はと言えば、

私が彼への腹いせに、

A君と二股を掛けたのだから、

自業自得です。





先日、彼にA君のことを話して、

「私も悔しいから、彼を作って二股掛けてたよね」

と言ったけど、


彼は「覚えてない」そうです。






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