彼「Uさんって子が居たんだけどさぁ」

私「うん、知ってるよ」



また始まった。

(元)カノ、Uさんの話。


同じ会社の先輩で、離れた支店に居たので、年に数回、会議の時に会う程度だった。

他の女子社員とは雰囲気が違って、キリッとした印象。

そつなく仕事ができて、何を任せても完璧だった。

端正な顔立ちで、日本人形みたいだな。と思ったのを覚えている。




もちろん彼は、私が二人の関係に気付いているとは思っていない。




3年前に彼との関係を再開した頃、


「私と会っていない間、誰とエッチしてたの?」

と聞いたら、


「東京へ出張した時に、ちょっとね」

と彼は言っていた。




その後、彼とデートを重ねる中で、

ちょくちょくUさんの話が出てきた。



彼によるとUさんは、成田離婚した後、地元には居づらくなって、東京で生活していたそうだ。


それが2年前に、彼と同じ会社の役員の息子さんと再婚したって。

「どうして知ってるの?」と聞いたら、


「共通の知り合いと先日会って、話をしたんだよ」だって。


怪しい。



「彼女、子供産んでないからさぁ、体型も崩れてなくて綺麗なんだよ」


(ふう~ん。

太ったかどうかはわかるにしても、
服の上からじゃ、体型の崩れまでは確認できないでしょ。)



東京でエッチしてたのは、Uさんだな。


バレバレでアホらしくなってくる。



その後、彼が東京へ行くたびに、心配で仕方なかった。



「夜は久し振りに会う先輩と食事します」

と彼がメールをくれても、気持ちは落ち着かなかった。



その内コロナ禍になり、彼も昨年は一度しか東京に行ってないけど。




何が一番許せないかって、

彼女のほうが彼との付き合いが長いのです。


出会ったのは、彼が結婚してすぐ、彼女が居た支店に転勤になってから。

綺麗で落ち着いていて、小柄でスタイルが良くて、仕事ができて頭が良くて、まだ十代だったUさん。

まさに彼の好みの女性に、彼はすぐに夢中になったに違いない。


何となくだけど、彼が私と行ったと勘違いしていた京都旅行も、私はUさんと行ったのではないかと睨んでる。



私が彼と出会う四年前から付き合っていたUさん。

今も彼と連絡を取り合っているとしたら、もう36年の付き合いだ。





冒頭の話の続き。

彼「Uさんは、どっちかって言うと、可愛い顔立ちかなぁ?」

と言うので、


私「え?どっちかって言うと、綺麗なんじゃない?

藤圭子みたいな」




彼「そうそう!藤圭子だよ。」

と嬉しそうに納得していた。




最近、彼はよく

「久美ちゃんが俺にとって"最後の女"だ。」

と言ってくれる。



その言葉を、胸に抱きしめていようと思う。

















先日、初めて人間ドックを受けたのですが、

甲状腺の腫瘍と心電図の異常が見つかりました。

この2週間、それぞれの検査の為の通院と、娘の週一の通院の付き添い、自分の二週に一度の通院と、目の不調で眼科へも行って、ほぼ毎日、多い日は病院の掛け持ちで、もうクタクタです。

全く疲れが抜けません。

年度末、年度始めで仕事も忙しく、なのに検査で休みを取るので、その分のしわ寄せが全部自分に掛かってきています。




彼も大層、心配してくれて、その都度、報告をしているのですが、待ち切れないのか、しびれを切らして珍しく電話を寄越してくれます。

彼の奥さんも大病したので、病気に対して特別に過敏なのです。

心配を掛けてしまって、本当に申し訳ない気持ちです。


医者から、2ヶ月位は検査と通院が続くと聞いて、彼は「落ち着くまで会うのを止めようか?」と言ったけど、そんなの耐えられません。

先日、彼から頼まれた美味しい羊羹で釣って、会いに来てもらいます。



病気になって彼が心配してくれて、

会っていない間、彼が私のことを考える時間が増えていると思うと、

嬉しい気持ちになります。



彼に会うまでに、何とか疲れを取りたいです。












彼は文章を扱う仕事をしているので、普段、話をする時も、丁寧に言葉を選んで話します。


ある時、LINEのやり取りで彼から、

「"それ"とは、何を指してますか?」と真面目に聞かれて、思わず苦笑いしてしまった経験があります。


彼は、「後輩記者の下手くそな文章を校正していたら、頭が痛くなる。」と言うので、

私も彼にメールを送る時、何度も読み返して、誤字脱字がないように、意味が分かりやすく通じるようにして、彼に負担を掛けないよう気をつけています。


会っていない間、多くて2~3回しかメールのやり取りをしない上に、用件のみを簡潔に伝える、まるで業務連絡のようなメールです。



それでいて私と会っている時の彼は、まるで別人のように甘い言葉を囁き、私を異空間へと誘ってくれます。

彼は非日常の世界を、ただただ楽しんでいるようです。




最近私は、彼が実は妬きもち焼きだということに気付きました。

反応がおもしろいので、ついつい彼を試すような事を言ってしまいます。



すると彼は、

「浮気しても、絶対に言わないでね。
知れば俺は嫉妬に狂ってしまうから。」


とか、

「久美ちゃんが離れてしまったら、
俺は絶望して、どうやって生きて行けばいいか、わからなくなるよ。」



なんて言ってくれます。



この言葉を聞きたくて、彼をからかってしまうのかも知れません。


慎まないとだめですね。



お付き合いを始めて30年以上経っても、まだまだ新しい発見にワクワクさせられてしまいます。












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